「掛け守(かけまもり)」の素材のお話

「掛け守(かけまもり)」の素材のお話

羽田店人気商品の一つでもある、日本橋浜町「高虎(たかとら)商店」(濱甼高虎)の「掛け守(かけまもり)」に使われている素材を紐解いてみます。
まずは掛け守について…歴史を辿ると平安時代中期には始まっていて、首から護符を掛ける為のものでした。神仏の護符を身につけ厄除の役割がありましたが、現代では大事なものを入れて持ち歩く為の小さめの袋として、高虎商店様の掛け守りも羽田店では人気が高い商品です。干支や江戸文様等を取り入れたデザインは性別や国籍、年齢を問わず、すべてのお客様にお勧めです!
その掛け守は「柿渋染」の「帆布」で作られています。
帆布…綿や麻で織られた平織の厚手生地で日本では昔、帆船の材料として使用された事から「帆布(はんぷ)」と呼ばれます。世界最古の帆布は古代エジプト時代で、船の帆として亜麻帆布が使われていたのが始まりと言われています。特徴はとにかく丈夫なこと!
柿渋染…読んで字の如し、柿の渋(タンニン)で染めます。渋染には防水、防腐効果、耐久性強化といった特徴があります。柿渋で染めた布は空気中の酸素による酸化、太陽光の紫外線、湿度や温度により色が濃くなるそうです。
使い込む程に風合いが増してくる、柿渋染の帆布。高虎商店様の掛け守もまさにそこがミソ!なのです。
でも実はもう一つ知って欲しい素材があるのです。高虎商店様のバッグの内側につかわれている布地「遠州紬」です。中でも高虎商店様は遠州縞紬が使われています。
※以下、特定非営利法人遠州縞プロジェクト様HPより文面を一部掲載させていただきました。
遠州紬(遠州綿紬)…江戸時代から織り始められた遠州綿紬は浜松繊維デザインのルーツと呼ばれる織物で日本の四季から生まれた温かみのある“日本色”とやわらかな質感が特徴です。黒に近い紺色地に、細い絣糸(かすりいと)をタテに配したストライプ柄の先染織物を伝・遠州縞と言います。例えば赤などの明るい色も派手にならず渋く落ち着いています。内側からさりげなく覗いて見えると、とってもオシャレなのです!
羽田店では掛け守の他に、合財袋や刺し子バッグの内側にも遠州縞が使われており外側が同じデザインでも内側は全て色柄の種類が違うの布地なのが高虎商品様の粋なところでオンリーワンの商品と言えます。
素材を知ることで、もっと商品い愛着を持っていただければ。と思います。
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