高虎商店 訪問日記

高虎商店 訪問日記

先日、高虎商店様を訪問してまいりました。
浜町高虎は日本橋の浜町駅から徒歩5分圏内にある、昭和23年開業のメーカー様です。現在は3代目。(染元は江戸の後期創業、実際は8、9代目)

手拭いは、他のメーカー様ですと、デザインは考案し、製作は職人にお任せすることがほとんどですが、高虎様はデザインから型紙製作、染色という過程を自ら行っていらっしゃいます。


江戸と洒落に重点を置き作られる商品は面白ろさと手作りの温もりを感じられるものばかりです。

また、公式ホームページにもございますが、コンセプトである「旧来工法独特の味わいの良さにこだわり、伝統を継承しながらも時代の要求に対して新たな可能性を引き出していくものづくり」をされております。

新しいものですと、手拭いで作られたエコバッグ。
こちらは通常のエコバッグと大きく異なる点があります。それは本体をしまう用の小さな袋がついていないことです。
理由としては、「みんな、折り畳んでわざわざしまったりしないでしょ?鞄にぽんっといれてさっと出せるように!」だそうです。
なるほど、と頷いてしまいました。


もちろん他メーカー様とコラボしたデザインの巾着を製作されることもあるそうですが、その場合もデザイン、型紙製作も自分たちで行っていらっしゃいます。注文が入れば機械を使うこともあるそうですが、ほとんどは自分たちで、という形は素晴らしいと思います。

時代の流れに沿って、使用する道具の素材が変わり、機械が入り、その中でも洒落っ気と意味を込めることを忘れない。その精神は私たちの「意味を贈る」ことにとてもよく似ています。

ちなみに、同じ柄でも頻繁に色が変わるのは、売れている商品は継続してもう一度その染料を使って出しますが、基本は新しいものに切り替えて出しているそうです。たしかに、色が違うだけで目新しさがあります。
合切袋は綿100%でも織り方を変えることにより風合いが変わる、一部の人物の手拭いはその元のストーリーを知ると干支をあらわしているものであることなど、お話しをお伺いしていると、あっという間に2時間程経っておりました。


職人さんにご挨拶させていただきましたが、とても気さくで面白い方でした。
「また、是非気軽に遊びにきてね!」とお声をいただきましたので、また時期をみてお伺いしようと思います。
とても有意義で楽しく、多くを学べる時間でございました。
私の学びとワクワク感が、みなさまに少しでもお伝えできておりましたら嬉しいです。
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