みなさん、こんにちは。
のレンでは自社オリジナルの商品に加え、陶器や工芸の作家様の商品も取り扱いさせていただいています。
陶器の湯たんぽ・かめの窯元、岐阜県 多治見にある「弥満丈製陶所(やまじょうせいとう)様」へ2020年のご訪問させていただいた際の様子を記事にしました。
弥満丈製陶様が窯を構える多治見周辺は、美濃焼、織部焼が並ぶギャラリーもあるほど、セラミックの栄えた土地です。
今回訪問した土地の焼物は「高田焼き」とよばれ、1616年より約400年も続いているのだそうです。
最盛期には、70件以上あった窯元さんも、今はその半分に。昔は「高田徳利」として徳利が有名で、どこも作られていたそうですが、それも段々廃れてしまい苦しい時期もあったとか。
加藤さんのお父さんは、漁師の使う投網につける重石としての陶器製造もされていたそうですが、それらは今、工場のすぐ近くの山に大量に投げられていました。
加藤さんご自身も、趣味で抹茶碗を作られたり、以前はビアマグも作られていたそうですが、いまは、甕(かめ)と湯たんぽ のみに。
こちらの工場は山の上のとても見晴らしの良い場所にあり、暑い暑い多治見の土地らしく、この日も汗が吹き出るような暑さでしたが、ご主人や奥様は全く汗をかいておらず、「もう慣れた」と仰っていました。
手作りの工場の中は、至る所に窓が設けられて、時折、風が吹き抜けていました。
工場の中には、型どられた湯たんぽやかめが、乾燥させるために所狭しと並べられておりました。
ですがこの年は気温が高い日が続いたことで、乾きすぎてしまうなど大変な思いもされたとか。
屋外にも置いて乾燥させていたのですが、突然の夕立で慌ててそれらをしまうというそんなご苦労をされている場面もありました。
高田の土は珪藻土のため湿度を調節し、土に含まれる酸化マグネシウムなどの働きもあり、乾いた陶肌はサラサラ。さらに酸化チタンも含まれていて、消臭・抗酸化作用も。
そんな優れた土でできた、高田焼きの「湯たんぽ」と「甕(かめ)」。
湯たんぽには、雲母(うんも・キラ)が入っていて、これが蓄電能力があるため、暖かさを保つことができるのだそうです。掌にその雲母をのせてもらって、擦り合わすとラメだらけの手に。化粧品の材料にもなってます。
陶器の湯たんぽは、金属製よりもあたたかさが長持ちするのだとか。
工場の事務所で寝起きするご主人は、夏でも湯たんぽを使っていて、中身は水を入れ、それを4つ体にそわせて寝ると、翌朝には寒いと感じるくらいまで、水を入れた湯たんぽが体の熱を奪ってくれてるのだそうです。
工場の事務所で寝起きするご主人は、夏でも湯たんぽを使っていて、中身は水を入れ、それを4つ体にそわせて寝ると、翌朝には寒いと感じるくらいまで、水を入れた湯たんぽが体の熱を奪ってくれてるのだそうです。
かめは、1号サイズから5升サイズまであり、使う人の想像を膨らませます。
「こちらから提案するのではなく、使う人があれこれ考えて、それを教えてもらってる」と。
一番小さい1合サイズなら送料込みでも1,500円ほどと値段も手頃なので、自分用にもプレゼントにも、おすすめです。
「大きなかめでつけた梅干しを、小さなかめに小分けにして食卓に出すのもいいよ」と教えてくださいました。
「大きなかめでつけた梅干しを、小さなかめに小分けにして食卓に出すのもいいよ」と教えてくださいました。
短い時間でしたが、多くのことを語ってくださった加藤さん。
人柄に惚れ、お話をしに尋ねて来られる方もいらっしゃったり、工場の中には、湯たんぽを使った方、子供さんからのお手紙も貼ってあり、目を細めていらっしゃいました。
そして奥様は、100歳になるお母さまのお世話をしながら、この日も湯たんぽの口の部分の成形作業をされ、ご主人を支えていらっしゃいます。
工場から駅まで私たちを送ってくださった際に、少しお話しをと、地元でも有名な喫茶店へ連れてってくださり、主婦目線での「甕(かめ)」の使い方などを教えてくださいました。
心の通ったご夫婦との出会い、そこから生まれる自然が持つエネルギーを生かした商品。
湯たんぽのこと、甕(かめ)のこと、まだまだ書き足りないくらい、沢山語ってくださいました。
のレンでは 弥満丈製陶様の甕(かめ)と相性のよい竹製のトングのセット商品をご用意しています。